民事再生で個人事業主も事業継続した方の体験談

民事再生を手続きした事で、事業継続ができた事例はたくさんあります、ここでは個人再生を果たした方の体験談を紹介したいと思います。

 

個人事業主の知人が、個人再生によって事業継続を果たしました。

私の知人が、個人事業主として雑貨や食器の販売業を営んでいました。東京都内に20坪ほどの広さの店舗を借りて、1ヶ月に1度ヨーロッパに出張して雑貨や食器を大量に買い付けて、それを東京で販売していました。

買い付け先としては、とくにノルウェーやスウェーデンなどの北欧が多いようです。商売は順調で、お店には若い主婦層や女性の大学生が常連客として買いに来てくれたり、「あの店なら、良いヨーロッパの雑貨や食器を購入できる」と口コミが広がったようです。

ところが、いつもどおり知人がヨーロッパに商品を買い付けに行ったとき、普段利用していない業者とも取引を始めたのですが、そのとき1000万円分ほどの商品を買い付けたところ新規取引業者がいつまでたっても東京に商品を送ってくれない取引事故が発生してしまいました。

 

知人のお店は販売する商品が減っていきますし、放っておけば1000万円分の買い付け代金は、そのまま騙し取られることになってしまいます。知人は、商品代金を全額、前渡金として支払ってしまっていたのです。

これは、知人が個人事業主であるがために信用力が低いため仕方がなかったのだと言っていました。

知人はなんとか商品を取り戻そうと翌月、再び商品の買い付けに出向いたときに、その業者を訪問したところ、すでにもぬけの殻となっていて姿をくらましていたそうです。

 

知人は1000万円を騙し取られてしまいました。そして、これがきっかけで知人の資金繰りは厳しくなってしまいました。

雑貨や食器の販売店経営は、少額の資金で始めることができますが、常にお金が回転していないとすぐに経営が行き詰まってしまいます。

知人の場合は、1000万円を騙し取られたことにより、次の商品を仕入れる資金を欠いてしまうことになってしまいました。金融機関に追加融資を要請しましたが、信用力が低いため断られたそうです。

この時点で、知人は開業資金と運転資金として1500万円の債務を抱えていましたが、1000万円を騙し取られたことにより、毎月の金融機関への返済もできなくなってしまいました。

 

このため、知人は東京弁護士会に相談に行き、債務整理を専門にしている弁護士を紹介してもらいました。そして、現在の資金繰り状況を説明し、借金の返済を繰り延べさえできればお店の経営を継続できると説明しました。

すると、弁護士からは裁判所への小規模個人再生の申し立てを勧められたようです。お店の販売状況は良好なので、当面の返済を猶予してもらえれば、状況を打開できます。

 

そして、知人は弁護士に依頼して裁判所に小規模個人再生の申し立てを行いました。再生計画案としては返済期限を5年間延長し、債務残高を1500万円から1200万円へ減額することを求める内容としました。

幸い、債権者である金融機関も再生計画案に同意してくれて、裁判所で再生計画が認可されました。

現在も知人は、同じ場所で元気に雑貨と食器の販売店を経営しており、借金返済も順調のようです。

個人再生という制度のおかげで、借金返済の総額を減額してくれたり、支払期限を延ばしてもらえたおかげで再び経営を軌道に乗せることができるのですから、零細な個人事業主にとってはありがたい制度だと思います。