債務整理とは 任意整理

債務整理と任意整理、言葉はよく似ていますが、実際のところはどうなの??という事で、ここでは任意整理について、より詳しく紹介したいと思います。

まず、結論からですが、「債務整理は、任意整理とイコールでは無い」という事です。

債務整理は、任意整理を含めた総称の事を示していて、任意整理は債務整理の手段の一つにしか過ぎません。

そのため、債務整理には、その他にも「自己破産、民事再生、特定調停」といった方法が挙げられます。

 

任意整理とは何??

では、ここからは任意整理について、もう少し詳しくお話をしたいと思います。

任意整理とは、言葉の通り「任意で債務整理を行う」という事ですが、何に対しての任意か??を知る事で理解が深まるのですが、「裁判所という公的な機関を通さず、債権者と債務者の間で任意に債務整理をする」という意味です。

 

ここで任意の債務整理の手段ですが、多くが「和解して分割もしくは一括返済の金額を確定する」事となり、確定した金額に対しては利息を付けないのが通常です。

これに対し、特定調停は「公的な機関(=裁判所)が債権者と債務者の間に介入して、法律に基づいて和解を取りまとめる」という事になります。

内容的には同じですが、特定調停には「17条決定(=和解に代わる決定)」だったり、多少の違いがありますので、また特定調停のところでお話したいと思います。

 

ただし、任意整理でも、特定調停でも、和解した内容を履行しない(=延滞が多発したり、支払いをしない場合)は、ペナルティーがまっていますので、確定した金額通りという事にならない事が起こります。

こうなると、せっかく和解して将来に渡って利息ゼロとした有利な点が、意味をなくしてしまいますので、気をつけたいところです。

 

期限の利益の喪失について

この和解した内容を破棄されてしまう点についてですが、「期限の利益」と呼ばれるものが関係していて、この期限の利益を喪失すると、一括の請求(一時に請求と呼んだりします。)を受けたり、全額の返済が終わるまで遅延損害金が発生する事になります。

 

まず、期限の利益についてですが、

イラスト 民法136条(期限の利益及びその放棄)
1 期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する。
2 期限の利益は、放棄することができる。ただし、これによって相手方の利益を害することはできない。

と書かれていて、債務者の利益を保護する内容とされています。

意味としては、「債務者は、返済期限に遅れが無い時は、債権者から取り立て(督促)、催促されるような、地位を脅かすような事はされない」という事です。

 

しかし、この期限の利益もずっと認められているわけでなく、期限の利益を喪失するような事項が定められていて、そのとおりになった時は、「期限の利益を喪失」したとみなされます。

多くの貸金業者では、

甲又は乙は、以下の各号に規定する事由に該当した場合には、相手方に対する一切の債務について、当然に期限の利益を失い、直ちに債務を弁済しなければならない。

  1. 債務者において破産・民事再生・会社整理・特別清算等の申立があったとき
  2. 債務者が手形や小切手について一回でも不渡りを出したとき
  3. 債務者が支払を停止したとき
  4. 強制執行・仮差押・仮処分・滞納処分があったとき
  5. その他、信用を損なう事由が生じたとき

特に、信用を損なう事由という部分を具体的に「支払いを連続で2回以上怠った時」という表現をしています。

 

期限の利益を喪失する事で、せっかくの任意整理の和解が意味をなくしてしまいますので、和解内容は慎重に決めていく必要があります。

 

任意整理の手続きを行う流れ

ここで、任意整理の手続きの一般的な流れを紹介したいと思います。

  1. 弁護士や司法書士へ相談、受任に至る(本人が行う場合も可能。)
  2. 受任通知を発送し、債務整理の手続きを行う事を、債権者へ通知する。
  3. 受任通知内に、取引開示の請求を一緒に行うので、2週間前後での開示への協力をお願いする。
  4. 取引開示された内容に基づき、必要に応じて引直し計算、債務整理の方向性を決める。
  5. 任意整理の場合は、各債権者へ和解提案を行い、交渉を進める。
  6. 和解書の作成(2部で双方が持つ)、弁済の開始となる。

以上の流れとなります。

 

任意整理の手続きを行えば、だいたい期間的には3ヶ月程度は手続きにも時間がかかります。

そこから弁済の開始が行われて、多くの和解内容では、3年ないし5年以内には返済を終えるように組まれていますので、長期間に渡ります。

 

また、信用情報には、債務整理をしている事が、「異動情報」として登録されますので、登録から5年は新しいローンやクレジット、キャッシングの審査が通らない可能性がある事も考えられますので、デメリットの一つとして憶えておいて下さいね。

(=債務整理 住宅や車のローン組めるの?でも詳細を書いていますので、参考にして下さい。)

 

任意整理は誰にも内緒でする事が出来るの??

最後にですが、任意整理の手続きは、誰にも内緒で弁護士や司法書士へ相談する事が可能です。

ですが、自分ひとりだけで悩んだり、気持ちが落ち込んだりすると、せっかく任意整理の手続をしても、成功しない可能性が高いです。

そのため、できれば家族に打ち明け、一緒に借金問題を解決するという気持ちを持って、取り組まれるのが良いかなと思います。

あくまで、個人的な意見になりますが、人それぞれの事情があると思いますので、この辺りはご自身の判断で、弁護士さんなどに相談してみると良いかと思います。